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2022.04.26 業界情報

エッセンシャルワーカー廃棄物収集ドライバーに必要な免許とは?

エッセンシャルワーカー廃棄物収集ドライバーに必要な免許とは?
このブログはこんな人におすすめです

●コロナの影響も少ない廃棄物収集ドライバーへ転職を検討している
●廃棄物収集車両に必要な免許を教えてもらいたい
●運転免許制度が細かくてよくわからない

弊社は東京23区を中心とした廃棄物収集運搬及び処分リサイクル会社であり、年間数千トンもの廃棄物を適正に運搬・処分している会社です。

新型コロナウイルスによる影響で多くの企業の業績が悪化し、長時間労働や今の仕事に疑問を感じ転職を考えている方も多いかと思います。
その一方で、廃棄物収集ドライバーは区市町村から許可を受け、公共事業の一助となる、エッセンシャルワーカーとして社会に必要なドライバーです。

そんな廃棄物収集運転手への転職を考えている方は、仕事に就くためにどのような免許が必要になるのか、気になるところではないでしょうか。
今回は廃棄物収集ドライバーの仕事に就くために必要な免許について、詳しくご紹介していきたいと思います。

ブログを読むメリット

✓どの免許が必要なのか理解できる!
✓最新の免許制度の改正情報がわかる!

塵芥車(パッカー車)とは何か

パッカー者

廃棄物収集車(ごみ収集車)とは、所定の廃棄場所から処分する施設までごみを運ぶ業務用の車両のことを指します。代表的な車両はパッカー車(塵芥車)です。特徴は廃棄物を圧縮することにより、大量に廃棄物を収集運搬することが可能です。

デメリットとしては法規制やリサイクル率向上のため回収品目は1種類しか積むことはできません。(燃えるごみと燃えないごみは同時に回収できない)
 
▼パッカー車詳細はこちらのブログをご覧ください。

働く車、ゴミ収集車10の秘密

廃棄物収集車の種類

架装部分・キャビン

廃棄物収集車両はパッカー車だけでなく、用途に応じて様々な種類が存在します。後ろの「架装部分」が異なり、代表的な廃棄物収集車両に関して簡単に説明していきます。

①ドライバン

ドライバン

荷台が箱で覆われているため、走行中の飛散流失を防止できます。廃棄物の形状を崩さず運搬できるため、種類の異なる廃棄物を一度に回収することが可能です。パッカー車は逆に1種類しか積めないため、燃えないごみに活用される場合が多いです。(ビン・缶、ペットボトル、プラスチック類など)弱点としては車高が3メートル近くなるため、高さ制限のある場所(ビル地下など)には不向きな点です。

➁平ボディ

平ボディ

写真 いすゞ自動車HPより  

上記のドライバンと異なり、用途とは同じですが、高さも低く抑えられるため、高さ制限がある場所も回収ができます。その反面側面や屋根が覆われていない分、積み込み場所は少なくなります。

③ダンプ・アームロールトラック

ダンプ・アームロールトラック

写真 新明和工業株式会社 HPより 
 
砂利や砂・土などを運ぶのに利用されます。荷台の上げ下げが機械で自動でできるため、荷下ろしが非常に簡易にできます。建築解体・土木工事などでよく使用されます。

③バキューム車

バキューム車

写真 新明和工業株式会社 HPより 

ビルの汚水タンクなどから泥状や液状の廃棄物を収集するのに使用されます。くみ取りトイレでも利用されます。

④パワーウイング車

パワーウイング車

箱内の側面の開閉が可能です。横からフォクリフトなどを利用し積み込むことができるため、作業性が良く積み込める量が多いのが特徴です。

⑤パワーゲート車

パワーゲート車

写真 新明和工業株式会社 HPより 

トラック後部に上げ下げできるゲートを取り付け。人力では持ち上がらないような重量物を積むことができます。運搬用の台車などを荷物を積んだまま乗せることが可能です。什器ををフォークリフトなどを使用せず人力でも回収できるのが強みです。商品を運搬するのが専業の運送業などにはついている場合が多いです。

自分の運転免許はどの区分なのか?(運転免許証の確認事項)

まず初めにどの免許を取得しているか正確に認識しましょう。

1.免許の条件(限定解除) 2.免許交付年月日 3.免許種別

免許証

 警視庁HPより 

2022年5月13日以降の新免許制度(2種免許除く)

旧制度の免許区分も含めた一覧表となります(中型8t限定・準中型5トン限定)

旧制度の免許区分も含めた一覧表

●車両総重量とは!?

車両総重量とは、自動車などにおいて最大定員が乗車し、最大積載量の荷物を積んだ状態の自動車全体の総質量をいう。車検証などに記載してあるので確認してみましょう。

●最大積載量とは

トラックの荷台などに積むことができる荷物の最大重量のことです。最大積載量を超えると大きな事故の原因となり罰則の対象にもなります。

現行の普通自動車運転免許で運転できる自動車の範囲について

普通免許

運転可能な自動車は最大積載量2.0トン未満の車両です。軽自動車~1トントラック・ワゴン車までが目安です。(軽トラは運転可能です)このルールは平成29年(2017年)3月12日以降に普通自動車運転免許を取得した方が適用となっています。

平成29年(2017年)までに取得した普通免許

平成19年(2007年)6月2日~平成29年(2017年)3月12日までに普通自動車運転免許を取得した方は、最大積載量3.0トン未満ですので、概ね2トントラックまでです。5トン限定準中型免許と記載されます。

平成19年(2007年)までに取得した普通免許

平成19年(2007年)6月2日までに普通自動車運転免許を取得した方は、最大積載量5.0トン未満ですので、概ね4トントラックまでです。8トン限定中型免許と記載されています。乗車定員は10人までです。

主に若年者向けの、第二種運転免許などの取得条件緩和について

運転免許の受験資格の変更点

2022年5月13日以降、主に若年者向けですが、二種免許・中型免許・大型免許の取得条件が緩和されます。改正後は、高校を卒業して1年目の人でもすぐに大型免許や二種免許の取得が可能になります。特に運送業会ではドライバーの高齢化問題や慢性的なドライバー不足が大きな課題となっています。取得条件が緩和されることで、若い人材の確保や業界の若返りが期待されています。

※特別な教育を36時間以上(座学7時間・技能29時間以上)を受けることが条件となります。また、21歳になるまでを若年運転者期間とし、一定の違反点数以上に達すると、若年運転者講習(9時間程度)を受講することになり。

塵芥車(ゴミ収集車・パッカー車)のトランスミッションはAT/MTどちら?

廃棄物車両は種類や大きさも含め様々ありますが、少なくとも普通免許で運転可能な車両で(乗用車など)、回収することはほぼないといっても過言ではありません。主に用いられる「パッカー車」で必要となる免許を見ていきましょう。

最軽量クラス(2トンパッカー)でも「準中型免許」が必要です。業界で一般的に使用されるのはそれよりも大きい、「3トン、4トンパッカー車」です。そのサイズになると「中型免許」が必要なってきます。

免許区分による乗車可能な車

免許区分による乗車可能な車

パッカー車は重い!?違反に注意!

「車両重量・最大積載量」により判断できます。大きさに比例し重量も重くなるのは当然の認識だと思います。注意しないといけない車両はパッカー車です。見た目以上に重量が重いのが特徴で、一般的な4tトラックよりも小さいですが、重量は同じくらいになります。

廃棄物業界で働く際のおすすめの免許

廃棄物車両を運転するためには、最低でも準中型免許以上の免許を保有している必要があります。
一番のおすすめは「中型免許」の取得です(7.5~11トン) 先ほどの一覧表にもありますが、中型免許でほとんどの車に乗車することができます。
今から免許を取得される方は、最低でも準中型免許以上(中型・大型)は必要となります。
 
準中型免許ではダメなのか?

準中型免許では2トントラックまでの運転となります。4tトラックは乗務できないため、業務の幅が狭いです。中型免許まで取得すれば大多数の車両が扱える分、入社時の給与の差などにも表れる場合が多いです。

中型免許で運転可能

中型免許で運転可能

準中型免許で運転可能

準中型免許で運転可能

 大型免許は必要か!?

パッカー車をメインとした職種であれば、あまり活用の機会はありません。大型免許で運転できるパッカー車は少ないのが現状です。もちろん大型免許であれば乗れない車両はないため、あるに越したことはありません。新規で取得する場合はある程度のトラック運転経験が必要ですので、経験を重ねた後に取得するのがおすすめです。

中型免許取得のお知らせ

免許証のアップグレード(5トン・8トン限定解除)

免許証アップグレード料金表

上記はあくまでも目安となりますので、最寄りの教習所にお問い合わせください)
5トン限定準中型免許・8トン限定中型免許(旧普通免許)を取得されていた方が、5トン・8トン限定解除をしたい場合には、比較的低料金で教習などを受けることにより、免許証のアップグレードを行うことが可能です。

普通:準中型中型⇒中型と順を追ってもよいですが、費用&時間面がかかることがデメリットです。

普通:中型免許取得が費用とスキルを勘案した限り無難な選択肢だと思われます。

深視力検査

限定解除取得する場合には、普通免許とは異なり深視力検査というものが必要になります。これらの深視力検査が免許取得時や更新時に合格しない場合(更新期間満了日までに繰り返し受検可)、今までの限定中型免許や限定準中型免許に戻すことはできません。現行の基準である最大積載量2.0トン未満の普通免許に変更されます。

利根川産業の運転免許資格支援制度

ちなみに弊社では免許証のアップグレードについての費用を全額補助し、資格取得支援を行っております。弊社では車両の多くが中型車両のため、業務に必要な資格となっております。ここ数年でも複数名に新たに免許取得してもらっています。

まとめ

まとめ

いかがだったでしょうか?廃棄物業界で必要な免許についてご説明させていただきました。このブログを見ている方のなかで、転職を考えている人のお役に立てれば幸いです。

廃棄物会社の中には運転免許資格は条件を満たしていても、未経験者を受け付けていない場合があります。

弊社は業界未経験者、トラック運転に不安のある方でも、一人前のドライバーに育て上げた実績・ノウハウがあります。できるかどうか悩んでいる方、ご興味のある方は是非一緒に頑張りましょう。

利根川 靖

監修

利根川 靖

株式会社利根川産業の二代目経営者。業界歴20年で東京都廃棄物の組合理事も兼任。
廃棄物業界を盛り上げようと地方の業者と連携。得意分野はITツールにて生産性を高めること。
これからの若い人材が業界で働きたくなる魅力づくりに奮闘中。

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