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2023.04.29 業界情報

事業ごみの回収料金は?自治体ごとの料金や事業ごみの分類についても解説

事業ごみの回収料金は?自治体ごとの料金や事業ごみの分類についても解説

「事業系ごみの回収・処理にかかる料金は?」
「ごみの分類によって料金は変わってくるの?」

事業所の方で、このような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか?

結論、事業系ごみの回収料金は自治体や回収業者、事業系ごみの分類によっても異なります。

この記事では、自治体ごとの事業系ごみの回収料金や、事業系ごみの分類について詳しく解説します。

ぜひ、この記事を読んで事業系ごみについて正しい知識を身につけ、より効率的なごみの分別・処理に役立ててください。

事業系ごみの回収料金は?

事業系ごみの回収料金は?

事業系ごみの回収料金は、各自治体や事業系ごみ回収業者によって異なります。

家庭ゴミは各自治体が行政の一環として回収するのに対して、事業系ごみは「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」に基づいて、事業者が責任を持って処理しなくてはなりません。

しかし、一般的に事業者は自前の処理施設を所有していないため、回収業者に依頼することが多くなります。

回収料金は、1kg当たり、または10kg当たりで料金設定をしていることが多く、重量によって決まると言えるでしょう。

また、処理料金と収集運搬料金を合計したものが単価の上限となります。分別作業が必要な契約や長距離の運び出しが必要な契約など例外を除いて、上限を超えての契約は法令違反になります。

例えば、東京都23区の事業系一般廃棄物の単価の上限は、40円/kg(税込)です。

長年同じ回収業者と契約していると、5年前に契約したときは40円未満であったのに、気づいたら40円を超えてしまい法令違反になってしまう場合があります。

廃棄物量が増減した場合は、排出量に見合った料金に変更することを忘れないようにしましょう。

事業系ごみの2つの分類

事業系ごみの2つの分類

事業系ごみは次の2つに分類することができます。

  • 産業廃棄物
  • 事業系一般廃棄物

産業廃棄物とは、工場や事業所などの産業活動によって発生する廃棄物のうち「廃棄物処理法」によって定められた20種類のごみです。

事業系一般廃棄物とは、事業系ごみで産業廃棄物以外のごみです。

回収の料金や方法は、産業廃棄物と事業系一般廃棄物では異なるため、それぞれを正確に分類できなくてはなりません。

表を用いて、種類とその例を紹介するので、見ていきましょう。

種類①:産業廃棄物

産業廃棄物は排出される業種によって2つに分けられます。

1)〜12)は、業種を特定せず排出される産業廃棄物です。

産業廃棄物の種類

産業廃棄物の例

1)燃えがら

石炭がら・灰かす・焼却炉の残灰・炉清掃排出物等

2)汚泥

工場排水などの処理後に残るもの等

3)廃油

動植物性油・鉱物性油・溶剤等

4)廃酸

硫酸・塩酸・写真定着液等の酸性廃液

5)廃アルカリ

ソーダ液・写真現像液等のアルカリ廃液

6)廃プラスチック類

発泡スチロール・廃プラスチック製品・容器包装等

7)ゴムくず

天然ゴムくず

8)金属くず

空き缶や鉄くず・非鉄金属くず・廃金属製品等

9)ガラスくず/コンクリートくず/陶磁器くず

空きビンや廃ガラス製品・廃陶器製品・レンガくず・廃石膏ボード等

10)鉱さい

高炉・転炉・電気炉等の残渣・不良鉱石・不良石炭等

11)がれき類

工作物の新築・改築や除去に伴い生じたコンクリート等

12)ばいじん

大気汚染防止法で規定するばい煙発生施設で集められたもの

13)〜20)は、特定の業種から排出される産業廃棄物です。

産業廃棄物の種類

産業廃棄物の例

13)紙くず

建設業で、新築や改築、除去等に伴う紙くず

紙加工品製造業・印刷出版業に関係する紙くず

14)木くず

建設業で、新築や改築、除去等に伴う木くず

製材業・木製品加工業に関係する木くず

15)繊維くず

建設業で新築や改築、除去等に伴う繊維くず

繊維工業に関係する木綿や羊毛等の天然繊維くず

16)動植物性残渣

魚へ獣の骨、内蔵のあら、野菜くず、パンくずなど

17)動物系固形不要物

家畜の解体等に伴って生じる骨等の不要物

18)動物の糞尿

牛・馬・豚・鳥などや毛皮獣等の糞尿

19)動物の死体

牛・馬・豚・鳥などや毛皮獣等の死体

20)汚泥のコンクリート固形化物等

1)~19)の産業廃棄物を処分するために処理したものの内、いずれにも該当しないもの

種類②:事業系一般廃棄物

事業系一般廃棄物の種類とその例は、以下の通りです。

事業系一般廃棄物の種類

事業系一般廃棄物の例

可燃ゴミ

生ゴミ(調理くず・食べ残し)、紙くず(※1)、木くず(※1)

粗大ゴミ

大型の食器棚・机等、通常の収集では大きさの都合上対応できないもののうち、木製のもの(※2)

し尿

くみ取りし尿で、人の排泄行為に関連するトイレットペーパー類、綿類等を含む

浄化槽に係る汚泥

浄化槽方式のものの槽に貯留した汚泥

※1:産業廃棄物以外のもの
※2:金属製、プラスチック製のものは産業廃棄物

【自治体別】事業系ごみの回収料金

【自治体別】事業系ごみの回収料金

本章では、自治体別の事業系ごみの回収料金を紹介します。ただし、前章までで紹介した通り、自治体によって料金や仕組みが異なるため、あくまで参考程度に読んでください。

今回紹介するのは、次の5つの自治体の回収料金です。

  • 東京都港区
  • 埼玉県所沢市
  • 神奈川県横浜市
  • 大阪府大阪市
  • 沖縄県那覇市

こちらの回収料金を参考しつつ、自身の自治体へ問い合わせて料金を確認してみましょう。

東京都港区

東京都港区では、区が発行する「事業系有料ごみ処理券」を購入して貼ることで、家庭ごみと同じ場所に出すことができます。

港区の「事業系有料ごみ処理券」の値段は、以下の表のとおりです。

券種

現行料金(平成29年10月1日から販売)

10L券(1セット10枚)

760円(税込)

20L券(1セット10枚)

1,520円(税込)

45L券(1セット10枚)

3,420円(税込)

70L券(1セット5枚)

2,660円(税込)

参照元:港区の事業系有料ごみ処理券の料金について

しかし、現在新規の申し込みが困難な状況のため、事業系ごみ回収業者に依頼することが推奨されています。

埼玉県さいたま市

埼玉県さいたま市は、事業系ごみの処理の方法が次の2つあります。

  • 市の処理施設に自己搬入する
  • 市が許可している回収業者に依頼する

加えて、自己搬入できるゴミは事業系一般廃棄物のみであり、産業廃棄物は回収業者に依頼する他ありません。

さいたま市の、事業系一般廃棄物を処理施設に自己搬入する際にかかる料金は10kgにつき170円(税別)です。(参照元:さいたま市の一般廃棄物処理手数料一覧

自己搬入する際は、事前に市の処理施設にご相談ください。 

神奈川県横浜市

神奈川県横浜市は、事業系ごみの処理の方法が次の2つあります。

  • 市の処理施設に自己搬入する
  • 市が許可している回収業者に依頼する

また、可燃ごみである事業系一般廃棄物は処理施設に自己搬入できます。一方、不燃ごみである産業廃棄物は自己搬入できないため、回収業者に依頼しましょう。

横浜市の、事業系一般廃棄物を処理施設に自己搬入する際にかかる料金は1kgにつき13円(税別)です。(参照元:横浜市の事業系一般廃棄物

自己搬入の際は、必ず事前に区の資源循環局収集事務所へ申請しましょう。                     

大阪府大阪市

大阪府大阪市は、事業系ごみの処理の方法が次の2つあります。

  • 市の処理施設に自己搬入する
  • 市が許可している回収業者に依頼する

産業廃棄物は回収業者に依頼する必要があり、事業系一般廃棄物のみ自己搬入できます。

大阪市の、事業系一般廃棄物を処理施設に自己搬入する際にかかる料金は10kgにつき90円(税別)です。(参照元:大阪市のごみの持ち込み

沖縄県那覇市

沖縄県那覇市は、事業系ごみの処理の方法が次の2つあります。

  • 市の処理施設に自己搬入する
  • 市が許可している回収業者に依頼する

事業系一般廃棄物の処理は、一般廃棄物収集運搬許可業者と契約するか、那覇・南風原クリーンセンターへ自ら直接持込ください。

那覇市の、事業系一般廃棄物を処理施設に自己搬入する際にかかる料金は10kgにつき130円(税別)です。(参照元:那覇市の事業系ごみ

当社の事業系ごみの回収料金

当社の事業系ごみの回収料金

前章では、各地方自治体の事業系ごみの回収料金を紹介しました。自治体ごとに料金や仕組みが異なっているため、少なくとも自分の所属する自治体については事前に確認しましょう。

本章では、利根川産業の回収料金を紹介します。当社は、産業廃棄物と事業系一般廃棄物の両方の収集運搬に対応しています。

それぞれの対応エリアは以下の通りです。

事業系ごみの種類

対応エリア

産業廃棄物

東京都、埼玉県、神奈川県、茨城県

事業系一般廃棄物

東京都23区全域

産業廃棄物と事業系一般廃棄物の品目によって料金は変わってくるため、詳しく見ていきましょう。

産業廃棄物の収集運搬の場合

当社では、4都県(東京都、埼玉県、神奈川県、茨城県)の8種類の産業廃棄物を収集運搬しています。

種類

単位

処理単価

処理方法

備考

廃プラスチック類

1kg

130円~

破砕・溶融・

圧縮固化等

*可能な限りリサイクルを促進させるご提案を行います。


*排出量、頻度等により価格が変わります。ご相談下さい。


*同一種類であっても、材質等によって価格が変わります。

紙くず

130円~

木くず

130円~

繊維くず

130円~

ガラスくず等

130円~

発泡スチロール

130円~

上記の混載ごみ

130円~

その他の粗大ごみ

応相談

蛍光灯

350円~

破砕

上記収集運搬料金

1台

20,000円~

-

*地域・距離等によって価格が変わります。

運び出し等の人員料金

1名

10,000円~

-

*運び出し等の作業が必要な場合にのみ発生します。

資源物(ダンボール・空き缶・ペットボトル)の収集運搬の場合は、表の価格より安価になる場合があります。実際の料金は、無料お見積りの際に提示いたしますので、対応エリアの方はお気軽にお問い合わせください。

事業系一般廃棄物の収集運搬の場合

当社では、東京都23区全域の事業系一般廃棄物を収集運搬しています。

種類

単位

処理単価

処理方法

備考

生ごみ・厨芥類

1kg


 


 


 


 

30円~

処分費+

収集運搬費


 


 


 

焼却

(清掃工場)


 


 


 

*排出量、頻度等により価格が変わります、ご相談下さい。


*業種により産業廃棄物扱いの場合も御座います。


*作業状況等により収集運搬料金が変わります。

紙くず(再生不可物)

木くず(50cm以下)

弁当ガラ等

食品リサイクル

45円~

処分費+

収集運搬費

メタンガス化

事業系一般廃棄物の処理単価以外の表示価格には消費税が含まれていないため、ご注意ください。

当社は東京都23区のごみ回収業者の中でも数少ない、23区全域の収集運搬ができる許可業者です。23区の効率の良い定期回収ルートを確立しているため、適正料金でサービスを提供することができます。

23区で事業系ごみの処理にお困りの方は、当社にお気軽にご相談ください。

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まとめ

まとめ

本記事では、自治体ごとの事業系ごみの回収料金や、事業系ごみの分類について詳しく解説しました。

結論、事業系ごみの回収料金は自治体や回収業者、事業系ごみの分類によっても異なるため、各自治体や回収業者に問い合わせて確認しましょう。

当社は、東京都23区の効率の良い定期回収ルートを確立しているため、適正料金にて回収・運搬が可能です。東京都や関東近隣で事業ごみ回収業者を探している方は、下記のお問い合わせフォームからご連絡ください。

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利根川 靖

監修

利根川 靖

株式会社利根川産業の二代目経営者。業界歴20年で東京都廃棄物の組合理事も兼任。
廃棄物業界を盛り上げようと地方の業者と連携。得意分野はITツールにて生産性を高めること。
これからの若い人材が業界で働きたくなる魅力づくりに奮闘中。

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