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2022.03.28 法令情報

プラスチック新法への対応 プラスチック使用製品産業廃棄物等を排出する事業者のやるべきこととは?

今回は記事はこんな人におすすめです
●自分たちは何か対応しなくてはいけないのか?
●法令の対象範囲について知りたい
●自治体が案内しているものは難しくてわかりづらい
今回は「2022年4月1日から施行予定のプラスチック資源循環の促進等に関する法律」について排出事業者がやることについて解説を行います。
多くの事業者が対象となるため、少しづつでも取り組みを進めることをお勧めいたします。環境省が作成しているサイトが非常に参考になりますので、こちらを見ながら解説を進めていきたいと思います。

環境省詳細資料

1.排出事業者がやること全体図                       

下記が排出事業者が行わなければならない全体の流れとなります。プラスチックごみ削減・リサイクルを行い、燃えるゴミとして捨てない大原則としてこれは覚えておきましょう。

多量排出事業者の「勧告・公表・命令・罰則」について

環境省がそれだけで調査に行くことはないそうですが、定期的な「立入検査」で確認する可能性はあります。万が一取り組み自体が不十分な場合でも、いきなり罰則等はないという見解ですが、多量排出事業者に該当した場合は特に注意が必要です

2.対象事業者に該当するか? 小規模事業者と多量排出事業者とは

プラスチックを廃棄する事務所、工場、店舗等で事業を行う事業者の多くが対象になります。まず自社がどこに該当するかを把握することが必要です。
小規模事業者に該当した場合には対象から除かれ、多量排出事業者に該当した場合、より多くのことを求められます。

多量廃棄物事業者の該当要件

まずは排出量の把握が必要です。廃棄物業者や外部委託している会社に問い合わせを行いましょう。
 
プラスチック廃棄量 年間:250t以上 月:20.8t 日量:693㎏
上記の数値が対象となる数字です。
個人で経営されている飲食・小売店・一般的なオフィス関係などはまず対象にならないと思います。製造業・チェーン展開ををしている飲食小売店が対象だと言えます。
多量廃棄物事業者に該当する事業者は社会的影響もあり何かしらの取組が必要です。

3.プラスチック使用製品産業廃棄物等とは

事業活動に伴って捨てるプラスチック製品全般。廃棄物処理法でいうと産業廃棄物「廃プラスチック」に該当します。
「弁当がら」はプラスチック使用製品産業廃棄物に該当するのか結論から申し上げますと該当しません。
理由
・一般廃棄物に該当するため法令が規定する産業廃棄物には該当しない
・汚れが付着しておりリサイクルは困難
イメージしやすいよう具体例を下図にまとめましたので参考にしてください。
▼弁当ガラについての詳細はこちらをお読みください

4.排出事業者の判断基準

排出事業者として求めることは9項目ありますが、今回は(1)~(5)まで解説します。

(1)排出の抑制・再資源化等の実施の原則

次の方法を用いてプラスチックごみの削減及びリサイクル(資源化)を行うこと。
排出を抑制すること
再資源化の促進に資するよう、適切に分別して排出すること
再資源化を実施することができるものは、再資源化を実施すること
ただし、上記の方法によらないことが環境への負荷の低減に有効である場合は、この限りではない。

(2)排出の抑制に当たって講ずる措置

プラスチックをごみにしない方法を実施することが求められます。すでに食品メーカーなどが包装を簡素化したり、原材料を紙へ変更したり動きが出ています。社内で取り組み上でなぜこのようなことをしないといけないのかを関係者が知ることが必要です。
環境省HPには周知のために必要なポスターなどが掲載されています。これらを活用して目にする機会を作ることも有効だと思われます。
●プラスチック使用製品の構造、加工又は修理の過程
原材料の使用の合理化を行うこと
端材の発生を抑制すること
端材やプラスチック使用製品の試作品を原材料として使用すること
●流通又は販売の過程において使用するプラスチック製の包装材について、次のような措置を行うこと。
簡素な包装を推進すること
プラスチックに代替する素材を活用すること
●事業活動において使用するプラスチック使用製品について、次のような措置を行うこと。
なるべく長期間使用すること
過剰な使用を抑制すること
部品又は原材料の種類について工夫されたプラスチック使用製品を使用すること

(3)再資源化等に当たって講ずる措置

プラスチックごみの資源化等を行うために実施することが記載されています。再資源化できる取引先を選定し、適切に分別していくことが求められます。
① リチウムイオン蓄電池の混入がないよう分別する
② 工場又は事業場の周辺地域に再資源化を適正に実施することができる者が存在しない場合や、プラスチック使用製品産業廃棄物等に人が感染するおそれのある病原体が付着しているおそれがある場合といった、再資源化を実施することができない場合において、熱回収を行うことができるものは、熱回収を行うこと
③ 自ら熱回収を行う場合、可能な限り効率性の高い熱回収※1を行うこと
④ 熱回収を委託する場合、可能な限り効率性の高い熱回収※1を行う者を選定すること
⑤ 廃棄物の飛散や流出といった、生活環境の保全上の支障が生じないよう措置を講ずること
●再資源化を行う業者の選定
多くの排出事業者は自ら処分することはできないため、我々のような廃棄物業者に委託します。現在取引を行っている業者さんがどのような処分(再資源化)を行っているか把握することが必要です。業者さんが提供できる再資源化方法と自社が求めるものが合致しているかどうかのすり合わせを行いましょう。
● リチウムイオン蓄電池の混入がないよう分別する
資源化する工場でネックになっているものが「リチウムイオン電池」による火災です。破損・変形により、発熱・発火する危険性が高く、それ以外の廃棄物に混入したリチウムイオン電池が出火原因となった事例が多数報告されています。プラスチック製品を廃棄する際には特に気を付けていただきたい点になります。
●熱回収について
再資源化できないものについては熱回収も容認しています。上記3つを出来る限り実施したうえで最終手段として実施するように記載されています。熱回収とは代表的なものが「燃えるごみ」として処分することです。(サーマルリサイクル) すべてのプラスチック製品をリサイクルすることは様々な問題があり容易ではないことは確かです。燃やすと灰になりそれが埋立処分となり、更に温暖化の原因となる二酸化炭素も排出するため、環境負荷も高まってしまいます。
他に代表的なものは「RPF化」となります。
RPFとはについてはこちらをお読みください

(4)多量排出事業者の目標の設定・情報の公表等

排出抑制・再資源化などに関する目標を設定し、計画的な取り組みを実施することが求められます。さらにそれらの情報をインターネットなどで情報公開することが努力目標になっています。自社ホームページ、環境報告書や統合報告書などで公表する形が一般的かと思います。

(5)排出事業者の情報の提供

多量排出事業者に該当しない場合でも一定の情報提供を行う必要があります。廃棄物・再資源化業者さんと連携しやっていくのが求められます。
・再資源化業者にごみの出し方、種類、重量(数)、分別の仕方などの情報提供する
・プラスチックの排出量と再資源化量についてインターネットなどで公表する

5.まとめ

プラ新法に対する排出事業者が取り組むことについて解説させて頂きました。正直な感想として厳しい罰則があるわけではなく、強制力も弱いものですが、SDGsの取り組みにもつなげることことができます。まずは自社の中の情報を把握し現状をしることから始めてみてください。

私たちにできること

利根川産業では、廃プラスチックの「資源化」事業を中軸に捉え、埋め立て処分量のゼロ・エミッション化、廃棄物の削減、天然資源の枯渴防止とCO₂発生抑制に大きく貢献するために、最大限努力していきます。
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