産廃情報ネット
2021.07.01 業界情報

今一番の話題、ボトルtoボトルへの流れ加速 ペットボトルからペットボトルへ水平リサイクルとは?

最近各飲料メーカーは、使用済みペットボトルからボトルを再生する「ボトルtoボトル」の取組を加速している。レジ袋、ストロー問題など世界的に脱プラスチックの流れが加速する中、プラスチックを含有量が高いペットボトルへは風当たりが増している。海洋プラスチック問題のアイコンともなっているペットボトルだが、2050年には海のプラスチックごみが魚の総量を超えるとも予測されている。

弊社は東京23区を中心とした廃棄物収集運搬及び処分リサイクル会社であり、年間数千トンもの廃棄物を適正に運搬・処分している会社であり、首都圏全般の事業系ペットボトルを多く扱うリサイクラーでもあります。

今後ペットボトルに関してはSDGsなどサスティナビリティーの観点から、植物由来の原料を使用したバイオマス容器の利用拡大、資源の排出抑制、有効活用、循環利用、CO2排出量の削減を通じて環境に配慮していかなくてはなりません。

容器別生産シェア

ペットボトル飲料:76.0%、缶詰飲料:11.1%、紙容器飲料:8.5%、その他飲料:3.4%、びん詰飲料:0.9%

ペットボトルリサイクル率・回収率

回収率 93.0% リサイクル率 85.8% 有効利用率 98%

ペットボトルの発生源

事業系回収54% 市町村回収46%

ペットボトルの特徴(ポリエチレンテレフタート)

特徴

 

・リサイクルできる環境にやさしい素材
・軽い
・加工がしやすく、サイズが豊富
・何度でもキャップでき、持ち運びが容易
・食品衛生法に基づき企画適合して衛生的
・強くて丈夫、落としても割れにくい
・透明で美しく、中身が一目でわかる

 

※ペットボトルの詳しい情報はこちらをご覧ください。
「PETボトルリサイクル関する押さえるべき9つの基本について」 

ボトルtoボトルとは

水平リサイクル~同じ材料を資源循環させる理想のリサイクル

・化石由来資源削減

CO2削減

リサイクルペットボトルは、新たに石油由来資源を使ってつくられるバージンペットボトルと比較して、約60%CO2排出量の削減が期待できるという。

ボトルtoボトルの課題

事業系ペットボトル回収量と品質の向上

事業系ボトル:自動販売機横ゴミ箱、工場、オフィス、サービス業、交通機関、教育機関など
異物:タバコ、酒類、生活関連、食品容器、食品、その他
状態:飲み残しのない、キャップ、ラベルが剝がされているもの

異物が混入すると、ボトルtoボトルへの歩留まりが悪くなる。異物や状態のよい綺麗なボトルを回収することが重要。

全国清涼飲料連合会の目標

一般社団法人 全国清涼飲料連合会
70会員 240社からなる 中小清涼飲料製造・販売業者・清涼飲料製造・販売業者の団体

2030年までにボトルtoボトル比率50%宣言

CO2削減を通じてカーボンニュートラルへ

 カーボンニュートラルとは、ライフサイクルにおけるカーボン(二酸化炭素)の排出量を、ニュートラル(中立化)にすることを指します。簡単に言うと、地球上で生み出されるCO2(二酸化炭素)の量と、植物の光合成などによる二酸化炭素の吸収量を同じ量にして、実質的なCO2(二酸化炭素)排出量の「プラスマイナスゼロ」を目指す概念です。

 20201026日、第203回臨時国会の所信表明演説において、菅義偉内閣総理大臣は「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする(※)、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言しました。

環境省HPより

 

新たな化石由来資源の使用から地上にすでにあるものを水平リサイクルへ

 2020年のリサイクルPET樹脂使用率の業界平均は約12.5%

飲料メーカー各社の取組

サントリー

2022年には50%まで高める。
石油を原料とするプラスチックが年4500トン削減でき、二酸化炭素(CO2)の排出量も年6200トン減らせる。

コカ・コーラー

2022年までにリサイクルPET樹脂使用率50%、2030年までにPETボトルへの新たな石油由来原料の使用をゼロとすることなどを目指しています。全体では年間約35,000トンのCO2排出量を削減できる見込み。また、石油由来原料から作られる新たなプラスチック量を約30,000トン削減可能。

伊藤園

2025年までに「お〜いお茶」ブランドの全ペットボトル製品を、100%リサイクル素材等(生物由来素材を含む)に切り替えることを目指すと発表。

アサヒ飲料

2030年までに、プラスチック製容器包装(PETボトル、ラベル、キャップ、プラスチックボトル)の全重量の60%にリサイクルPET、植物由来の環境配慮素材などを使用することを目指します。

大塚HD

リサイクル原料や植物由来原料を使用することによって、グローバルにおける持続可能なPET原料の割合を2030年までに50%、2050年までに100%にすることを目指します。

キリンビバレッジ

同社は「キリングループ環境ビジョン2050」の中で「リサイクル材やバイオマスなどを活用した持続可能な容器包装の開発と、容器包装の持続可能な資源循環システムの構築」を掲げており、2027年にはペットボトルのリサイクル樹脂比率を50%に、2050年には100%にする「キリングループプラスチックポリシー」を設定している。

ボトルtoボトルを推進する工夫

ラベルレスボトル

2018年アサヒ飲料が業界に先駆けてネット販売用に水を販売したことから始まりました。

それ以降、ラベルの剥がす手間やプラスチック環境意識などの高まりから徐々に広がりを見せている。2021年これまでラベルレス製品は、法定表示を外装ダンボールに記載していたため箱売り中心だったが、タックシール採用で、ついにバラ売りできるようになった。

アサヒ飲料ラベルレスボトル特集ページ

リサイクルしてラベルロゴ コカ・コーラー

新デザイン、自動販売機横リサイクルボックス

自動販売機横回収ボックスを入り口を新しいデザインとして異物混入防止策を図り、異物の混入率が43%から29%へ大幅に減少

ボトルtoボトル東京プロジェクトより

まとめ

昨年の菅首相が国会の所信表明演説において2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすると宣言しました。そこからSDGsを含め環境活動にスポットライトが当たるようになったと感じています。実際の肌感としてお取引先からSDGsに関する相談も増えてきました。

飲料容器として広く普及しているペットボトルは、そのわかりやすさからもっともリサイクルに適したプラスチックの一つです。プラスチックは何種類もの素材がありリサイクルには各種素材ごとに分別することが必須となります。ボトルtoボトルを業界目標の50%に達成させるためにはまだまだ乗り越えなくてはいけない壁が多いのではないでしょうか。

回収率は93.0%と世界的に見ても高水準であり、リサイクルの基盤はできています。排出別割合の54%を占める事業系ボトルをいかに生かしていくかにかかっています。

弊社は事業系ボトルを多く扱っており、品質も千差万別です。お客様(収集運搬業者様)にもご協力いただき、異物の混入を最小限にとどめていただき高品質なペットボトルフレークの製造を行っております。主力は繊維ルートですが、ボトルtoボトルルート、シートルートとペットボトルにおける全リサイクルルートを確立しております。

 家庭からだけでなく、仕事場、公共施設などにおける各個人個人の意識を高め分別の徹底、排出方法の工夫、技術の発展などを通じて循環型社会への貢献と CO2 を含む環境負荷低減に向けて取り組んでいかなくてはいけません。