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2021.01.23 法令情報

基礎から学べる、廃棄物処理委託契約書とは?

基礎から学べる廃棄物処理委託契約書とは

 

・廃棄物業者から契約書締結の話があったけど、難しくてよくわからないだよね・・・。

・役所の立ち入り検査があるんだけど、「契約書」を準備してほしいと言われたけど、これであってるのかな?

・経費削減で手数料を見直したいんだけど、廃棄物の処理料金や処分方法どこ見れば書いてあるの?

 

事業活動を営む上で必ず必要な「ごみ処理問題」。廃棄物業者へすべて任していると思わぬ落とし穴があるかもしれません。

弊社は東京23区を中心とした廃棄物収集運搬及び処分リサイクル会社であり、年間数千トンもの廃棄物を適正に運搬・処分している会社です。

一般・産業廃棄物を排出し、「収集・処分」を業者へ委託する場合は必ず「廃棄物委託処理契約書」を締結する必要があります。
契約書の内容が法定記載事項が欠如している場合や、実際に委託された内容と異なる場合には、委託基準違反として罰則が適用されます。

この記事を読むことで、廃棄物処理委託契約書」について押さえるべき基本項目を網羅することができます。

廃棄物は自らの責任の元、適正に処理することが求められています。
法令順守で安心のおける業者と是非お付き合いください。

 

 

※産業廃棄物を中心としてありますが、基本的に事業系一般廃棄物に関してもほぼ同様の基準となります。(別途記載)

1.排出事業者責任

廃棄物処理法では、「事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない」と規定して、排出事業者の責任を明確にしています。
(法第3条第1項)

排出事業者責任に関して詳しくはこちらのブログをご覧ください。

これは排出事業者責任と呼ばれ、廃棄物処理の重要な原則の一つになっています。排出された産業廃棄物は、事業者が自ら処理する場合と、都道府県(事業系一般廃棄物の場合は二十三特別区)等から許可を受けた処理業者等に委託して処理をする場合とがあります。
通常は、排出事業者が自ら処理する事例は少ないので、基本的には廃棄物処理の許可を有した許可業者と「廃棄物処理委託契約」を締結するのが基本です。
産業廃棄物の処理を処理業者に委託する場合には、排出事業者責任を明確にするために、排出事業者と処理業者との間で適正な委託契約書を締結する必要があります。

2.委託基準

適正な廃棄物処理委託契約を締結するには、廃棄物処理法で定める委託基準に従うことが必要不可欠です。委託基準には下記のものが挙げられます。
(法第12条第5項~第7項)

(ア)処理を委託する相手は処理業の許可を有する(または規則第8条の28及び第8条の3に定める)であること。
(令第6条の21号、第2号)

(イ)委託する業者は、委託しようとする廃棄物の処理が事業の範囲に含まれていること。
(令第6条の21号、第2号)

(ウ)委託契約は書面で行うこと。
(令第6条の24号)

(エ)特別管理産業廃棄物の処理を委託する場合は、委託する者に対して予め特別管理産業廃棄物の種類、数量、性状、荷姿、取り扱い上の注意事項を書面で通知すること。
(令第6条の61号、規則第8条の161号、第2号)

(オ)契約書及び契約書に添付された書類を契約終了日から5年間保存すること。
(令第6条の25号、規則第8条の43

(カ)収集運搬の委託は収集運搬の許可を持つ者と、中間処理(再生を含む)または最終処分の委託は処分業の許可を持つ者と、それぞれ2者間で契約すること。
(法第12条第5項)

3.添付すべき書面

委託契約書面には、以下の区分に応じて書面を添付することが義務付けられています。
(令第6条の2第4号および規則第8条の4)

1)運搬に係る委託契約書

①産業廃棄物収集運搬業の許可の写し
②再利用に係る環境大臣の認定証の写し
③広域的処理に係る環境大臣の認定証の写し
④無害化処理に係る環境大臣の認定証の写し
⑤他人の産業廃棄物の運搬を業として行うことができる者であって、委託しようとする産業廃棄物の運搬が、その事業の範囲に含まれるものであることを証する書面

2)処分又は再生に係る委託契約書

①産業廃棄物処分業の許可証の写し
②再利用に係る環境大臣の認定証の写し
③広域的処理に係る環境大臣の認定証の写し
④無害化処理に係る環境大臣の認定証の写し
⑤他人の産業廃棄物の処分を業として行うことができる者であって、委託しようとする産業廃棄物の処分が、その事業の範囲に含まれるものであることを証する書面

4.委託契約内容

契約内容を明確にするため、委託契約は書面により行うことが義務付けられています。委託する回数、量に関わらず、書面による契約が必要です。書面への記載が必要な事項は下記のようになります。(令第6条の2第4号および規則第8条の4の2)

法定記載事項が欠如している場合や実際に委託された内容と異なる場合には、委託基準違反として罰則が適用されます。

罰則に関しての詳しくはこちらのブログをご覧ください。

〈契約書の共通記載事項〉

①委託する(特別管理)産業廃棄物の種類および数量
②委託契約の有効期間
③委託者が受託者に支払う料金
④受託者の事業の範囲
⑤委託者の有する適正処理のために必要な事項に関する情報(※1
  • 性状および荷姿
  • 通常の保管状況の下での腐敗、揮発等性状の変化に関する事項
  • 他の廃棄物の混合等により生ずる支障に関する事項
  • 日本工業規格C0950号に規定する含有マークの表示(※2)に関する事項
  • 石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物又は水銀含有ばいじん等が含まれる場合には、その事項
  • 特別産業廃棄物が含まれる場合には、その事項
    (放射性物質汚染対処特措法施行規則附則第5条)
  • その他、取り扱いに関する注意事項
⑥委託契約の有効期間中に前項の情報に変更があった場合の伝達方法に関する事項
⑦委託業務終了時の受託者への報告に関する事項
⑧契約解除の処理されない(特別管理)産業廃棄物の取り扱いに関する事項

〈運搬委託契約書の記載事項〉

1)運搬の最終目的地の所在地
2)(積替保管をする場合には)積替えまたは保管の場所の所在地、保管できる産業廃棄物の種類、保管上限に関する事項
3)(安定型産業廃棄物の場合には)積替えまたは保管の場所において、他の廃棄物と混合することの許否に関する事項

〈処分委託契約書の記載事項〉

1)処分または再生の場所の所在地、処分または再生の方法および処理能力
2)最終処分の場所の所在地、最終処分の方法および処理能力

(※1)「委託者の有する適正処理のために必要な事項に関する情報」
環境省「廃棄物情報の提供に関するガイドライン」では、産業廃棄物の処理を委託する際、情報提供が必要な項目や契約書に添付できる廃棄物データシート(WDS)の様式例が取りまとめていますので、宜しければご参考にお役立て下さい。 http://www.env.go.jp/recycle/misc/wds/index.html

(※2)「日本工業規格C0950号に規定する含有マークの表示」

環境省HPより


資源の有効な利用の促進に関する法律(平成3年法律第48号)に基づき、有害物質を含有する製品等については、日本工業規格(JIS C0950)に規定する含有マーク等による表示が平成18年7月1日から義務付けられています。

【対象廃製品】
廃パーソナルコンピュータ、廃ユニット形エアコンディショナー、廃テレビジョン受信機、廃電子レンジ、廃衣類乾燥機、廃電気冷蔵庫、廃電気洗濯機
(※)平成18年7月1日以降に製造されたものに限る。

【対象有害物質】
鉛又はその化合物、水銀又はその化合物、カドミウム又はその化合物、六価クロム化合物、ポリブロモビフェニル(PBB)、ポリブロモジフェニルエーテル(PBDE

5.二者間契約の推奨

排出事業者が、処分業者の処理能力等を確認することなく、収集運搬業者と処分業者を含めた三者間での契約を締結することは、法律でこれを禁じています。
(法第12条第5項、第12条の2第5項)(いわゆる「三者契約」)


廃棄物の処理を適正に行い、金銭の流れを明確にして収集運搬業者と処分業者との両者に適正料金を支払うためにも、排出事業者はそれぞれとの個別の契約(二者契約)を締結する必要があります。
但し、収集運搬業と処分業の両方の許可を持つ業者と契約する場合には、同一の業者が収集運搬と処分を受託するので、1つの契約書にまとめても差し支えございません。

6.再委託の禁止

再委託とは、排出事業者と初めに委託契約を結んだ処理業者が、受託した産業廃棄物の処理を他の者に委託することで、法律では「再委託」を禁止しています。
(産業廃棄物:法第14条第16項、特別管理産業廃棄物:法第14条の4第16項)

再委託することにより、産業廃棄物の処理責任の所在が不明確となるだけでなく、不適正処理(不法投棄を含む)を誘発するおそれがあるためです。
但し、下記の場合には再委託が認められています。

1)再委託基準に適合した手続きにより実施場合
(令第6条の12、令第6条の15
2)受託者が改善命令、措置命令を受けた場合
(規則第10条の7、規則第10条の19

廃棄物の処理の委託契約を締結する時には、処理業者の能力等(運搬車両等の数、施設の処理・受入能力、運搬や処分に係る人員の数)を考慮する必要があります。
処理業者は、その能力に見合った量や処理方法の廃棄物処理委託契約を行うことが重要なポイントであり、再委託を前提とした契約を締結することはできません。

7.その他

1)事業系一般廃棄物委託契約時の注意事項

  • 処理委託契約書には、処理料金を記載しなければなりませんが、その際「単価」の場合は、上限が「40円/kg」(消費税込み・処分料金15.5円/kgを含む)を超えてはならないと決められています。
  • 月極の場合は、月々の処理料金を予定排出量で割った時に「40円/kg」を超えてはなりません。また、毎月の排出量を確認し、例えば廃棄物の減量等によって排出量が減った状況が数か月連続し、前述のように月々の処理料金を予定排出量で割った時に「40/kg」を超えている場合には、契約料金の改定を行いこれ以下の単価になるようしなければなりません。
  • 一般廃棄物の排出量が1日平均100㎏以上(月平均3t以上)を超える場合には、産業廃棄物とは別の「マニフェスト」(一般廃棄物管理票)が必要となります。この「マニフェスト」は、排出事業場の所在区の清掃事務所に申請します。

一般廃棄物マニフェストについての詳しくはこちらのブログをご覧ください。

2)廃棄物処理契約の「三種の神器」

  • 排出事業者が廃棄物を処理する際、今まで述べてきました通り「廃棄物処理委託契約書」の締結が必要不可欠ですが、この委託契約書とセットとなる処理業者の「許可証の写し」「マニフェスト」の存在を忘れてはなりません。
  • 産業廃棄物の許可証の有効期限は「5年」(優良事業者認定は「7年」)、一般廃棄物の許可証の有効期限は「2年」です。継続的に契約をしている場合、これらの許可証の期限が切れているケースがありますが、排出事業者責任の観点からもこれら許可証の有効期限にも注意し、処理業者に対して新しい許可証が入手できた際にはコピーをもらい、契約書と一緒に保管して下さい。
  • 「マニフェスト」については、返却されるべき票、記載すべき情報等を定期的に確認することが必要であるとともに、発行日から5年間保存の義務があります。なお、産業廃棄物の場合は「紙マニフェスト」以外にも「電子マニフェスト」という方法もあります。但し、電子マニフェストの場合は排出事業者の他、収集運搬業者と処分業者の加入が必要なので注意して下さい。

産業廃棄物マニフェスト(電子マニフェストを含む)についての詳しくはこちらのブログをご覧ください。

3)「暴対法」の記載

  • 近年のコンプライアンス重視の流れを受け、契約書に「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」(暴対法)関連の文言を記載するケースがよく見られるようになりました。この文言については契約書の記載事項として義務化はされていませんが、排出事業者、収集運搬業者、処分業者の全て関係者が暴力団員またはこれに準ずる者でないことを明確にし、法令の順守、廃棄物の適正処理を行うためにも積極的に記載しましょう。
  • 処理業者が作成した契約書にこれらの記載がない場合、記載を依頼するか、別途の覚書等にて記載することをお勧めします。万が一、処理業者が記載に応じない場合は別の業者に変更しましょう。
    行政及び廃棄物業界は不適正処理の温床となる暴力団員等の排斥を目指していますので、疑いのある処理業者と関係を持つことは絶対に止めましょう。

(4)「管理会社」の介入

  • 排出事業者が廃棄物関係の業務を管理会社に依頼する場合があります。これ 自体は違法ではありませんが、管理会社の中には排出事業者と処理業者との契約内容(単価、数量)を操作し、実際の契約内容と異なった数字を排出事業者に提示し、その差益から利益を得ている場合があります。
    廃棄物の適正処理の観点から、排出事業者は処理単価や排出量の正確な把握が求められていますので、こういった行為は廃棄物処理法に抵触する可能性が否定できません。
  • 管理会社との契約では、その料金の支払い方法として廃棄物処理に係る数値(単価、数量)の操作からではなく、排出事業者と処理業者との廃棄物処理委託契約書とは別の契約を締結し、料金の算出根拠、方法を明確にするようにしましょう。
  • 管理会社の一部には、廃棄物の処理料金を安価にするためと称して、本来分別の必要な廃棄物を分別せずに排出することを提唱してくる場合があります。例えば一般廃棄物(23区の場合)ですと、可燃ごみと弁当がら等、産業廃棄物の廃プラスチック類とを混合して「可燃ごみ」で構いませんというようなケースです。
    法令では、これらは全て異なる廃棄物であり、異なる処理方法をしなければなりません。排出事業者も面倒な分別が必要ないと勘違いをして不適正処理を助長させてしまいやすいので、安価や適当な分別方法を売りにする管理会社には充分に注意して下さい。
    もし、違法行為が発覚した場合、「管理会社が言ったから」は通用しません(排出事業者責任)ので、重ねてご注意下さい。

(5)電子契約

弊社では、お客様にこれまで以上の価値をお返しできるよう、サービス開始のスピード向上、双方印紙税・捺印の手間削減を目的として2021年6月より電子契約を導入しております。今後の契約に関しては、電子契約にてご対応賜れますと幸いです。

こちらのサービスはクラウド型の電子契約サービスで、電子署名が施されるものです。

電子契約で法的に問題はないのか?

契約締結の方式は、書面でなくとも、口頭、Eメールのような方式の他、クラウド上で契約締結することも認められています。 これを「契約方式の自由」といいます。 契約方式の自由は、日本の私法(民法など)の原則である契約自由の原則の一つとして認められています。

ハンコがないのに大丈夫なのか?

押印の代わりに電子署名を施しています。 クラウドサインでは電子データに電子署名とタイムスタンプを付与することで、「誰が」「何を」「いつ」合意したかが証明でき、電子契約の完全性がより強固なものにしています。電子データに施された電子署名はAdobeAcrobatReaderで閲覧していただければご確認いただけます。

電子契約?何か不安なんだよね、手続き面倒でしょ?

①強固なバックグランウド
情報セキュリティマネジメントについての国際標準規格「ISO 27001(ISMS)」の認証を取得

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③シンプル設計で使用しやすい

④受信者(お客様)はアカウント登録など不要・無料
アカウント登録することなく合意締結が可能で、料金などは発生しません。

 

電子契約利用のメリット

①締結のスピードアップ
締結スピードが格段にUPし廃棄物収集・処分・リサイクルサービスの素早いご提供が可能になります。

②コスト削減
印紙、郵送代などが不要になります

③管理紛失リスクの低減
郵送時の紛失、電子データーなのでキャビネットや保管庫が不要。

④押印のための出社が不要
メールにて承認、リモートワークでも契約締結が可能です。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。当社では、廃棄物委託契約書の作成からコンプライアンス対応を万全にお客様へご提供しております。廃棄物に関して何かお困りごとございましたら下記のお問い合わせフォームより詳しい情報をお聞かせください。内容を確認後弊社営業スタッフよりご対応させていただきます。

 

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